2026年6月21日



「悪より救い出し給え」(要約)

聖書箇所: マルコの福音書5章1〜20節


イエス様がゲラサ人の地に行かれると、汚れた霊につかれた人がイエス様を迎えます。その人は、精神的に混乱して、叫んだり自分の身体に石で傷をつけている人でした。周りの人々は、彼の自傷行為を止めさせようと、彼に足枷をしたり鎖でつなぎ、彼を墓場のあるところで生活させていました。しかし彼の状態はその鎖や足枷までも砕いてしまい、昼夜なく叫び続けるほどひどいものでした。

イエス様は彼に会うとすぐ、「汚れた霊よ、この人から出て行け」と命じます。この時汚れた霊はイエス様に、自分たちを豚の中に送ってくれるように懇願します。イエス様がそれを許されると、汚れた霊は豚の中に入り、2 千匹の豚が崖を下って湖になだれ込み、溺れ死にました。この人は2千もの悪霊に苦しめられていたのです。

私たちもサタンの霊、悪霊と無関係ではありません。新約聖書の使徒たちは各教会の信徒たちに、悪魔に対抗し、抵抗するように手紙で書き送りました。(エペソ 6: 11〜13、ペテロ第一 5:8〜9、ヤコブ 4: 7)悪霊は今もこの世の中で働いています。では私たちはこの箇所から何を学ぶことができるでしょう。

一つは、私たちも同じように、この世界で不安になり心が傷つくことがあるということです。例えば、私たちは偽りの情報に振り回され傷つくことがあります。偽りの情報とは、例えば詐欺メールや SNS を使った誹謗中傷などです。また偽りの人間関係に振り回されて傷つきます。偽りの人間関係とは本心を偽った優しさです。そこに本当の信頼関係や愛はありません。自分もその人に合わせようとするため、不安になり心が傷つきます。これは悪霊の働きであり、悪魔がこの世を支配しているからです。

2つ目に、しかしイエス・キリストは、私たちの苦しむ声を聞かれ、近くに来てくださり、私たちをサタンの支配と束縛から救い出してくださることです。ここに福音があります。

新約聖書の使徒たちは、当時の信徒たちに、手紙の中で、あなたがたは悪魔に対抗し、抵抗しなさいと伝えました。イエス様を信じる信徒は、「真理によって聖め別たれた者」だからです。

(ヨハネの福音書17章16節)イエス様は最後の晩餐の時、弟子たちのため、父なる神様に祈りました。「わたしがお願いする事は、あなたが彼らをこの世から取り去ることではなく、悪いものから守ってくださることです。」(ヨハネ 17: 15)イエス様は、私たちを、羊飼いが羊を守り導くように、悪いものから守り導いてくださいます。

この世に生きる限り、私たちはサタンと戦い続けなければなりません。だからクリスチャンは、「御名があがめられますように」と祈るとともに、「悪からお救いください」と祈るのです。


説教者:加藤 正伸 長老



<マルコの福音書 5章1〜20節>

1 こうして彼らは湖の向こう岸、ゲラサ人の地に着いた。

2 イエスが舟から上がられると、すぐに、汚れた霊につかれた人が墓場から出て来て、イエスを迎えた。

3 この人は墓場に住みついており、もはやだれも、鎖をもってしても、彼をつないでおくことができなかった。

4 彼はたびたび足かせや鎖でつながれたが、鎖を引きちぎり、足かせも砕いてしまったからで、だれにも彼を押さえるだけの力がなかったのである。

5 それで彼は、夜昼となく、墓場や山で叫び続け、石で自分のからだを傷つけていた。

6 彼はイエスを遠くから見つけ、駆け寄って来てイエスを拝し、

7 大声で叫んで言った。「いと高き神の子、イエスさま。いったい私に何をしようというのですか。神の御名によってお願いします。どうか私を苦しめないでください。」

8 それは、イエスが、「汚れた霊よ。この人から出て行け」と言われたからである。

9 それで、「おまえの名は何か」とお尋ねになると、「私の名はレギオンです。私たちは大ぜいですから」と言った。

10 そして、自分たちをこの地方から追い出さないでくださいと懇願した。

11 ところで、そこの山腹に、豚の大群が飼ってあった。

12 彼らはイエスに願って言った。「私たちを豚の中に送って、彼らに乗り移らせてください。」

13 イエスがそれを許されたので、汚れた霊どもは出て行って、豚に乗り移った。すると、二千匹ほどの豚の群れが、険しいがけを駆け降り、湖へなだれ落ちて、湖におぼれてしまった。

14 豚を飼っていた者たちは逃げ出して、町や村々でこの事を告げ知らせた。人々は何事が起こったのかと見にやって来た。

15 そして、イエスのところに来て、悪霊につかれていた人、すなわちレギオンを宿していた人が、着物を着て、正気に返ってすわっているのを見て、恐ろしくなった。

16 見ていた人たちが、悪霊につかれていた人に起こったことや、豚のことを、つぶさに彼らに話して聞かせた。

17 すると、彼らはイエスに、この地方から離れてくださるよう願った。

18 それでイエスが舟に乗ろうとされると、悪霊につかれていた人が、お供をしたいとイエスに願った。

19 しかし、お許しにならないで、彼にこう言われた。「あなたの家、あなたの家族のところに帰り、主があなたに、どんなに大きなことをしてくださったか、どんなにあわれんでくださったかを、知らせなさい。」

20 そこで、彼は立ち去り、イエスが自分にどんなに大きなことをしてくださったかを、デカポリスの地方で言い広め始めた。人々はみな驚いた。