2026年5月3日
「私たちのために戦ってくださる神」(要約)
聖書箇所: ネヘミヤ記1章・4章
1、ネヘミヤの祈り
ネヘミヤ記を書いたネヘミヤは、当時ペルシャ帝国で王の献酌官という大変高い地位にいた人です。古代オリエント時代、北王国イスラエルはアッシリア帝国に、南王国ユダはバビロニア帝国に滅ぼされました。この時多くの民が捕囚となって外国に連れて行かれましたが、ネヘミヤはその子孫です。
ある時、ユダの地から来たユダヤ人が、ネヘミヤに、ユダにいる人々の悲惨な暮らしを伝えます。それを聞いたネヘミヤは、神様の前にユダヤ人の罪を悔い改める祈りをします。
次いで、神様がかつてモーセに語られたおことば、すなわち神の信頼を裏切るなら諸国の民の間に散らすが、神様に立ち返り神様の命令を守り行うなら再び連れ戻すというおことばを告げ、自分たちイスラエルの民を幸せにしてくださるように祈りました。神様はネヘミヤの祈りに答えられます。ネヘミヤがペルシャ帝国の王にエルサレム再建のため何年かエルサレムに行かせてほしいとお願いすると、許可が与えられたのです。
2、ネヘミヤの戦い
エルサレムに来たネヘミヤは、すぐにエルサレムの祭司や有力者、代表者たちにエルサレムの城壁を再建しようと呼びかけました。
しかし、そのネヘミヤを、サマリヤの総督サンバラテとアンモン人のトビヤが繰り返し攻撃します。彼らは、ユダヤ人の工事の様子を馬鹿にして笑い、ユダヤ人たちの気持ちをくじこうとしました。またイスラエル周辺民族と一緒にエルサレムに攻め上る陰謀を企て、ユダヤ人たちの不安をかき立て、分裂を起こそうとしました。執拗に繰り返される攻撃に、ユダヤ人の中からも、あきらめの声が聞かれるようになります。敵が広めた噂話を聞いて、城壁の工事に出ている男たちを家に帰らせるよう求める民もいました。
しかし、ネヘミヤはくじけませんでした。ユダの民を、家族ごとに、城壁の後ろの低い場所の空き地に剣や槍や弓を持たせて配置します。また有力者や代表者たちに、勇気を出して戦うよう励まします。敵も、ユダヤ人たちが、恐怖に陥るのではなく防衛の備えをするのを見て、手の施しようがなくなります。若者たちは、交代で城壁の修復工事と防衛にあたり、敵の攻撃に備えながら工事を続けました。そしてついに城壁が完成します。この城壁再建を境に、エルサレムとユダの民は立ち直っていきます。
3、キリストを信じた者の戦い
キリストを信じた者にも戦いがあります。神様がその人を置かれた家庭と社会と教会それぞれにあります。家庭は、私たちが幸せに過ごすために神様が与えて下さったところです。しかし悪魔は、結婚や家庭の豊かさや大切さを忘れさせ、軽視させようとします。職場は、生活や自己実現のためだけではなく、人が互いに利益を与え合い、平和で豊かで幸せな社会を築くためのものです。しかし私たちの肉は、他の人の尊厳を忘れさせ、人を自分の利益に役立てる「もの」として見るようにします。教会は、みことばが純粋に語られ、まことの神が人間を愛していることを伝えるところです。しかし悪魔は、信仰より人間的な思いが重視され、礼拝が軽視されるように仕向けます。神のみこころを行おうとするとき、人間の性質とこの世と悪魔が私たちを妨げるのです。
4、神が私たちのために戦ってくださる
私たちは、この悪魔による妨げや攻撃に、自分だけの力で勝つことはできません。この第三祈願「みこころが天で行われるように地でも行われますように」が大切な理由がここにあります。
今から約2000年前、キリストはこの地上に来られて苦難の道を歩み、私たちの罪のために十字架にかかって死んでくださり、3日目に甦えられました。そして信じた者を、罪と死と悪魔の支配から解放して下さいました。キリストは信じる者と共にいて下さいます。私たちは、この祈りによって、キリストが私たちのために戦ってくださることが分かります。4章20節「私たちの神が私たちのために戦ってくださる。」もし今、あなたが神のみこころを行おうとしていて、それを妨げるものがあるなら、イエス・キリストに助けを求めてみませんか。イエス様はあなたの祈りに答え、あなたのために戦ってくださいます。
説教者:加藤 正伸 長老
<ネヘミヤ記 1章(1〜11節)>
1 ハカルヤの子ネヘミヤのことば。第二十年のキスレウの月に、私がシュシャンの城にいたとき、
2 私の親類のひとりハナニが、ユダから来た数人の者といっしょにやって来た。そこで私は、捕囚から残ってのがれたユダヤ人とエルサレムのことについて、彼らに尋ねた。
3 すると、彼らは私に答えた。「あの州の捕囚からのがれて生き残った残りの者たちは、非常な困難の中にあり、またそしりを受けています。そのうえ、エルサレムの城壁はくずされ、その門は火で焼き払われたままです。」
4 私はこのことばを聞いたとき、すわって泣き、数日の間、喪に服し、断食して天の神の前に祈って、
5 言った。「ああ、天の神、主。大いなる、恐るべき神。主を愛し、主の命令を守る者に対しては、契約を守り、いつくしみを賜る方。
6 どうぞ、あなたの耳を傾け、あなたの目を開いて、このしもべの祈りを聞いてください。私は今、あなたのしもべイスラエル人のために、昼も夜も御前に祈り、私たちがあなたに対して犯した、イスラエル人の罪を告白しています。まことに、私も私の父の家も罪を犯しました。
7 私たちは、あなたに対して非常に悪いことをして、あなたのしもべモーセにお命じになった命令も、おきても、定めも守りませんでした。
8 しかしどうか、あなたのしもべモーセにお命じになったことばを、思い起こしてください。『あなたがたが不信の罪を犯すなら、わたしはあなたがたを諸国民の間に散らす。
9 あなたがたがわたしに立ち返り、わたしの命令を守り行うなら、たとい、あなたがたのうちの散らされた者が天の果てにいても、わたしはそこから彼らを集め、わたしの名を住ませるためにわたしが選んだ場所に、彼らを連れて来る』と。
10 これらの者たちは、あなたの偉大な力とその力強い御手をもって、あなたが贖われたあなたのしもべ、あなたの民です。
11 ああ、主よ。どうぞ、このしもべの祈りと、あなたの名を喜んで敬うあなたのしもべたちの祈りとに、耳を傾けてください。どうぞ、きょう、このしもべに幸いを見せ、この人の前に、あわれみを受けさせてくださいますように。」そのとき、私は王の献酌官であった。
<ヘミヤ記 4章(1〜23節)>
1 サヌバラテは私たちが城壁を修復していることを聞くと、怒り、また非常に憤慨して、ユダヤ人たちをあざけった。
2 彼はその同胞と、サマリヤの有力者たちの前で言った。「この哀れなユダヤ人たちは、いったい何をしているのか。あれを修復して、いけにえをささげようとするのか。一日で仕上げようとするのか。焼けてしまった石をちりあくたの山から生き返らせようとするのか。」
3 彼のそばにいたアモン人トビヤもまた、「彼らの建て直している城壁なら、一匹の狐が上っても、その石垣をくずしてしまうだろう」と言った。
4 「お聞きください、私たちの神。私たちは軽蔑されています。彼らのそしりを彼らの頭に返し、彼らが捕囚の地でかすめ奪われるようにしてください。
5 彼らの咎を赦すことなく、彼らの罪を御前からぬぐい去らないでください。彼らは建て直す者たちを侮辱したからです。」
6 こうして、私たちは城壁を建て直し、城壁はみな、その高さの半分まで継ぎ合わされた。民に働く気があったからである。
7 ところが、サヌバラテ、トビヤ、アラブ人、アモン人、アシュドデ人たちは、エルサレムの城壁の修復がはかどり、割れ目もふさがり始めたことを聞いたとき、非常に怒り、
8 彼らはみな共にエルサレムに攻め入り、混乱を起こそうと陰謀を企てた。
9 しかし私たちは、私たちの神に祈り、彼らに備えて日夜見張りを置いた。
10 そのとき、ユダの人々は言った。「荷をになう者の力は衰えているのに、ちりあくたは山をなしている。私たちは城壁を築くことはできない。」
11 一方、私たちの敵は言った。「彼らの知らないうちに、また見ないうちに、彼らの真ん中に入り込んで、彼らを殺し、その工事をやめさせよう。」
12 そこで、彼らの近くに住んでいたユダヤ人たちがやって来て、四方から十回も私たちに言った。「私たちのところに戻って来てほしい。」
13 そこで私は、民をその家族ごとに、城壁のうしろの低い所の、空地に、剣や槍や弓を持たせて配置した。
14 私は彼らが恐れているのを見て立ち上がり、おもだった人々や、代表者たち、およびその他の人々に言った。「彼らを恐れてはならない。大いなる恐るべき主を覚え、自分たちの兄弟、息子、娘、妻、また家のために戦いなさい。」
15 私たちの敵が、彼らのたくらみは私たちに悟られ、神がそれを打ちこわされたということを聞いたとき、私たちはみな、城壁に帰り、それぞれ自分の工事に戻った。
16 その日以来、私に仕える若い者の半分は工事を続け、他の半分は、槍や、盾、弓、よろいで身を固めていた。一方、隊長たちはユダの全家を守った。
17 城壁を築く者たち、荷をかついで運ぶ者たちは、片手で仕事をし、片手に投げ槍を堅く握っていた。
18 築く者は、それぞれ剣を腰にして築き、角笛を吹き鳴らす者は、私のそばにいた。
19 私はおもだった人々や、代表者たち、およびその他の人々に言った。「この工事は大きく、また広がっている。私たちは城壁の上で互いに遠く離れ離れになっている。
20 どこででも、あなたがたが角笛の鳴るのを聞いたら、私たちのところに集まって来なさい。私たちの神が私たちのために戦ってくださるのだ。」
21 こうして、私たちはこの工事を進めたが、その半分の者は、夜明けから星の現れる時まで、槍を手に取っていた。
22 そのときまた、私は民に言った。「だれでも自分に仕える若い者といっしょにエルサレムのうちで夜を明かすようにしなさい。そうすれば、夜にも見張りがおり、昼には働くことができる。」
23 私も、私の親類の者も、私に仕える若い者たちも、私を守る見張りの人々も、私たちのうちのだれも、服を脱がず、それぞれ投げ槍を手にしていた。