2025年7月20日
「イエスはそれをした人を知ろうとして」(要旨)
新約聖書:マルコの福音書5章25〜34節
(前回まで)
この女性は、婦人科の病気で痛みがあり12年間苦しんでいました。彼女の病気は聖書の中で「汚れている」とされている病気のため、神殿で礼拝することや会堂で人々と交わることができませんでした。さらに医者からひどい目に会い、持ち金を使い果たしてしまいました。
しかし、ある日女性は、イエス様のうわさ話を聞きます。この方が「悔い改めて、福音を信じなさい」と話していること、病人を癒し、汚れた霊を追い出していることを知ります。彼女は「イエス様のお着物に触ることでもできれば、きっと治る。」という強い確信を持ちます。神様は、彼女のうちに福音を通して信仰を造られたのでした。
彼女は、群衆に紛れてイエス様に近づき、イエス様の後ろからその衣に触れます。すると、「すぐに、血の源が枯れて、ひどい痛みが治ったことを体に感じ」ました。
この時イエス様も、自分のうちから力が外に出て行ったことに気づきました。群衆の中を振り向いて、「誰が私の着物に触ったのですか。」と言われます。イエス様には、この女性の信仰がはっきりわかったのです。信仰は、目には見えませんが、イエス様には分かります。イエス様は、私たちのどんな小さな信仰でも受け止めてくださるのです。
1、女性がイエス様を礼拝する
女性は、イエス様が自分を探していることがわかり、「恐れおののき、自分の身に起こったことを知り、イエスの前に出てひれ伏し」ます。彼女には、自分を癒してくださった方は確かに神の子イエスとわかったのです。その方が自分を探しているのですから、もう逃れられません。彼女はイエス様の前に出てひれ伏し、イエス様に真実を余すところなく打ち明けました。この女性の姿は、まさに神様を礼拝する姿です。
2、イエス様が祝福の言葉をかける
この女性に、イエス様は祝福の言葉をかけました。
「娘よ」。親にとって子どもは特別な存在です。人々から冷たくされ、差別され、詐欺にあって苦しんでいた女性は、今、神様の子どもです。神様はその女性に「娘よ」と声をかけられたのです。今日、神様はあなたにも「娘よ、息子よ。」と声をかけてくださいます。
「あなたの信仰があなたを救った。」福音を聞いて信じた彼女の信仰は、「良い地に蒔かれた種」(4章)でした。
「安心して帰りなさい」は、原語では「平和のうちに生きなさい」。しかし彼女は、平安どころか絶望的な状況の中に、不安のただ中にいます。なぜイエス様はそのように言われたのでしょうか。イザヤ書55章11節に「わたしの口から出るわたしの言葉も、わたしのところに、虚しく帰ってくることは無い。それは、わたしが望むことを成し遂げ、わたしが言い送ったことを成功させる。」彼女の努力ではなく主のみことばがそれを可能にするのです。
「苦しむことなく健やかでいなさい。」は、これからも病気にかからないでいなさい、という意味です。
3、主との豊かな交わりと礼拝の勧め
イエス様は彼女を探しました。彼女はイエス様の前に出てイエス様に真実を余すところなく打ち明けました。これは、イエス様が彼女を、ご自分との特別な関係、神様との豊かな交わりに招かれたということです。彼女が望んでいたのは病気の癒しですが、イエス様は、彼女の願いをはるかに超えて大きな恵みを与えられました。
同じように、神様は、神の国の民である私たちに、私たちの願うところを超えて大きな恵みを与えてくださろうとしています。なぜなら、このイエス様は、私の罪のために死んでくださり、また3日目に甦られた方だからです。このイエス様を信じる者に罪の赦しと新しいいのちを与えて下さる方だからです。私たちも、礼拝で、イエス様との特別な関係、豊かな交わりを持ち、このお方から、いのちのみことばをいただこうではありませんか。
説教者:加藤 正伸 長老
<マルコの福音書 5章25〜34節>
25 ところで、十二年の間長血をわずらっている女がいた。
26 この女は多くの医者からひどいめに会わされて、自分の持ち物をみな使い果たしてしまったが、何のかいもなく、かえって悪くなる一方であった。
27 彼女は、イエスのことを耳にして、群衆の中に紛れ込み、うしろから、イエスの着物にさわった。
28 「お着物にさわることでもできれば、きっと直る」と考えていたからである。
29 すると、すぐに、血の源がかれて、ひどい痛みが直ったことを、からだに感じた。
30 イエスも、すぐに、自分のうちから力が外に出て行ったことに気づいて、群衆の中を振り向いて、「だれがわたしの着物にさわったのですか」と言われた。
31 そこで弟子たちはイエスに言った。「群衆があなたに押し迫っているのをご覧になっていて、それでも『だれがわたしにさわったのか』とおっしゃるのですか。」
32 イエスは、それをした人を知ろうとして、見回しておられた。
33 女は恐れおののき、自分の身に起こった事を知り、イエスの前に出てひれ伏し、イエスに真実を余すところなく打ち明けた。
34 そこで、イエスは彼女にこう言われた。「娘よ。あなたの信仰があなたを直したのです。安心して帰りなさい。病気にかからず、すこやかでいなさい。」"